「君たちの春、早く来い。」

■ここはしっかり、時が来るのを待とう。
 聖徳学園中学校1年に入学される皆さん、こんにちは。
 本来ならば本日は入学式の代わりとして、クラスごとのオリエンテーションのために登校してもらう日でした。しかし、新型コロナウイルスに感染した人の数が急増し、聖徳学園中学校も休校することとなりました。楽しみにしていた人もたくさんいたことでしょう。コロナウイルスの影響で小学校の卒業式もいつもと違った形になってしまった人は、中学校の入学式や新しい学校生活をとても楽しみにしていたと思います。本当にごめんない。
 でも、心配しないでください。聖徳学園中学校がなくなったわけではありません。ただ、入学する時が違っているという事なのです。上級生の先輩たちも先生方も早く皆さんと一緒に学校生活を始めたいと思っています。皆さんが少しでも安心して楽しい中学校生活を始める事ができるよう先生方は準備をしていますから、もう少し時を待ってください。

 

■そのキラキラとした目は忘れない
 皆さんとは、2月15日の第1回登校日にお会いしました。みんな目をキラキラと輝かせて私の話を一生懸命に聞いてくれましたね。その時に、誕生日順に並んで大きな一つに輪になろうというゲームをしましたが、顔も名前も知らない人に声をかけて、なんとか頑張ろうとしてくれた姿はとても頼もしく感じました。
 本当ならば今頃は中学校の入学式も終わって、新しい友達もできて楽しい中学校生活が始まったはずでした。また、先輩たちが開いてくれる新入生歓迎会やクラブ活動の説明があったり、新しい教科書を見たりして、ワクワクしていたことでしょう。
 しかし、いま私たちは100年に1度もないような緊急事態の中にいます。これからどうなるのだろうと先が見えないだけに、皆さんも不安だったり、イライラしているかもしれません。でも、次のような当たり前の生活を過ごしてほしいと思います。
 ①コロナウイルスに感染しない。
 ②十分な睡眠とバランスのとれた食事を心がける。
 ③規則正しい生活を過ごすよう心がける。
 そして、なによりも、皆さんのあのキラキラとした目を持ち続けて欲しいと思います。

 

■世界を広げるiPad
 聖徳学園は学校の様々な場面でICTを活用しています。本来ならば新入生オリエンテーションを行い、皆さんにiPadをお渡しし、その場で基本的な使い方や特によく使用するアプリ等について説明するはずでした。しかし、休校措置をとることで実施ができないことになりましたので、学校からiPadを自宅に送りました。到着したら、「You & iPad 聖徳の目指すビジョン」という生徒向けの説明の文章が入っていますので、必ず読んでください。また、実際に色々と触ってみて試してみてください。iPadはきちんと使えば皆さんの世界を広げてくれるものです。ゲームばかりというような、誤った使い方はしないでください。

 

■感謝の気持ちを忘れずに
 休校措置が解除されたならば、ゴールデンウィーク後の5月7日(木)に始業式と学校生活のオリエンテーションを行う予定です。また、できるだけしっかりと入学式を行いたいと思います。本来ならば、ゴールデンウィーク明けに新潟県阿賀町での3泊4日のスプリングキャンプがありました。地元の方の家に泊まって農作業を手伝ったり、田植えをしたり、東京ではできない色々な体験をするとても楽しい行事です。その宿泊行事も10月に変更になりました。しかし、他にも色々な学校行事があるので期待していてください。
 大変なのは皆さんだけではありません。お父様やお母様や家族の方もとても大変な思いで日々過ごされています。まずは、自分を支えてくれている方への感謝の気持ちを持ってください。そして、家族の中で自分が何かできることはないかを考え、実行してください。
 今は、厳しい時ですが皆さんの心を磨く機会でもあります。
「不満はストレスの素。感謝は未来へのエネルギー」。
 心の春が早く来て、みなさんと一緒に学校生活ができる日を心待ちにしています。

2020年4月10日
聖徳学園中学校
校長 伊藤 正徳