News お知らせ
高校生のための文化講演会がありました
9月20日(水)に高校1年生対象で、文化講演会が実施されました。
講演者は、『怖い絵』シリーズの執筆者の、中野京子先生。
いくつかの絵を示しながら、それぞれ以下のようなことを教えてくださり、じっくり見ることの大切さに気付かれました。
女の子のように見えるが、同じところに書かれている小道具を見ると実は男の子を表している。
それぞれの絵をよく見てみると、中に描かれている子どもの視線がこちらに向いている。
ギリシャ神話をモチーフにしているが、その話を知らないと、間違った印象になる。
また、テーマの一つは、「絵画に表されている職業」
現代では重要視されている職業がかつては蔑まれたていたということも絵を通じて教えてくださいました。
最後には、「怖い絵」の展覧会の目玉になった絵画を紹介。
こちらの絵は、絵画としても重要だが、実は、いったんは世間の目から消え、この世から消えたという正式発表がされたものだが、
一学芸員が「消失した」という定説を疑い、探してみることで、見つかった、という数奇な運命をたどったというお話をしてくださいました。
ここで先生がおっしゃっていた言葉で印象に残ったのは、「定説になっているものをそのまま信じていいか?事実・証拠してあるならばいいが、そうでないならば疑ってみること、興味のあることは前提を疑い、本当かどうかを確かめていくことが大切」というものです。これは本校がICT教育を通じて感じてきた「データをしっかりと見ることの大切さ」につながり、そしてそれは次年度からスタートする「データサイエンスコース」にも通じることだと思いました。
・講演会後の質疑応答では、教員も驚くぐらいに多くの質問が出ました。
好きな絵はなんですか?
高校生の時にもっとやっておけばよかったことは何ですか?
講演の中で紹介されていたカクテルは飲んだことがありますか?
先生は何者ですか? などなど。
中野先生も、こんなに多くの質問があるのは珍しいとおっしゃっていましたが、とても丁寧に回答くださったことで、生徒達も安心して質問ができたのだと思います。
最後には、先生への感謝の言葉。
代表生徒は、おそらく原稿を用意してきたとは思うのですが、それをベースに講演会の内容を織り交ぜ、かつ今後の自分へとどのような影響を与えてくださったか、などしっかりと述べていました。
集英社様よりほんの寄贈がありました。
大切に読ませて頂きます!
今回の話は生徒にとって新鮮なものとなったことでしょう。
高校1年生という年齢で、このようなお話を聞けたので、今後、絵画を見る際に、別の視点から見ることができると思います。
その最初の機会として、10月の芸術鑑賞会では、午前中に「美術館巡り」を実施します。
自分たちが気になるところに行くことで、見識が深まることと期待しています。